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東京堂製菓 「準チョコレートはおいしくないの?」

昨今のカカオ高騰を受けチョコレートの値段が大幅に上がっています。弊社で扱う原料チョコも2年前にくらべ2倍~3倍の価格となっており、最終的にスーパーやデパート、専門店に並ぶチョコレート商品も同じぐらい値上がりしているかと思います。
このチョコレート価格の高騰の影響で最近多くなってきたのが準チョコレートです。本ブログでは、準チョコレートはどういったものなのか?品質、おいしさはどうなのか?について、チョコレート加工メーカーの視点から、皆さんの疑問にお答えします。

 

まず準チョコレートとは何かという点ですが、チョコレートには含有するカカオ分の量の違いにより各種規格が存在します。本ブログでは詳細は記載しませんが、簡単に言えばチョコレートに含まれるカカオ分が一定以上のものを「チョコレート」規格、その一定量より少ないがある程度カカオ分が含まれるものが「準チョコレート」規格となります。(詳細は全国チョコレート業公正取引協議会のホームページを参照ください)

では、このカカオ分とは何を指すのでしょうか?これはカカオ由来で作られる「カカオマス(カカオ豆を磨り潰してできる、チョコレートの元になるもので、苦味と酸味の強い固形物)」と「カカオバター(ココアバターとも言われる、カカオ豆由来のチョコの口どけの元となる油脂)」の2つになります。一般的にこの2つの配合量をあわせてカカオ分と言いますが、同じ分量のカカオ分70%チョコでも、カカオマスとカカオバターの割合はメーカーにより異なる場合があるので、味や口どけが違うといったことも起こりえます。

 

話を準チョコレートに戻しますが、先述の通りカカオ分の配合量が「チョコレート」規格より少ないものが「準チョコレート」規格となります。準チョコレートでは、カカオ分を抑えるため、カカオマスの代わりにココアパウダー等、カカオバターの代わりに植物油脂(パーム油やヤシ油、ひまわり油等)を使用します。
このカカオ分の代わりに何を使用するのかによって、味や食感に大きな差が生まれます。昨今SNS等で見かけるような、スーパーで売っているチョコレートのお菓子の味が変わった、チョコ味が薄くなったといったコメントの多くは、元来カカオマスが多く含まれたチョコレートを使用していたものを準チョコレートに変更したものだと推測されます。カカオマスはチョコ独特の苦みや酸味の元となる部分のため、これをココアパウダーや砂糖などに置き換えると、どうしてもチョコ独特の味が薄くなる印象になります。

一方でカカオマスが元々少ないチョコレート(ミルク分の強いミルクチョコレートやホワイトチョコレート)はどうでしょうか。このようなチョコレートを準チョコレートにする場合、多くがカカオバターを植物油脂に変更します。この植物油脂は近年大きく品質が向上しており、様々な機能をもたせた植物油脂が存在します。その一つがカカオバターの特性を再現させた植物油脂です。カカオバターは特性上、融点の27℃前後でテンパリングという調温作業を行い油の結晶を均一化する必要があります。これがチョコレートの口どけのよさにも繋がるのですが、この特性を再現した植物油脂を使用した準チョコレートは、チョコレート規格のものと比較しても遜色がないため、味や口どけに差が生まれにくくなります。逆にチョコレートが熱に弱いという弱点を補うために耐熱性に優れた植物油脂を使用した準チョコレートもあります。これらは常温で溶けにくく、パン等のチョココーティングや野外など温度の高い場所で販売されるチョコレート商品に使用されます。ただし常温でも溶けにくい設計にしているため、食べた際、人間の体温でも溶けにくく、口どけがあまりよくありません。人によっては、準チョコレートは食べた時に口の中でいつまでも溶けず残るという印象をお持ちの方がおられますが、それはこのような高融点のチョコレートを食べたからかもしれません。

 

最後に、チョコレートがいいのか、準チョコレートがいいのか、という疑問については、一概にどちらとも言えません。先述の通り、カカオ分の高いチョコレートはチョコ独特の風味がポイントになるため、風味を維持して準チョコレートに変更することは難しいのが現状です。一方でカカオバターの風味には少しくせがあり、これが原因でホワイトチョコレートが苦手な方は、そのくせの少ない準チョコレートのホワイトチョコレートの方がおいしいと感じる場合もございます。ミルクチョコレートやホワイトチョコレートは、その人の味の好みで、どちらがおいしいといった評価が変わるかと思います。

 

現在のカカオ相場は、一時に比べると落ち着いていますが、数年前の相場から比べるとまだまだ高水準であり、ここ数年は投機筋による相当な値上げ圧力もあり、今後どのような相場になるか、先行きが見通せない不透明な状況が続いております。ただ、今回のカカオショックは、カカオ農園での植物病の蔓延や、金の採掘による土壌汚染等が原因ですので、チョコレートの価格がすぐに元に戻るとは到底考えられません。このような状況でも消費者の方にできるだけ手に取っていただける商品をお届けするために、その商品に応じた規格の原料を選定し、風味や食感もご満足いただけるよう努めてまいりますので、何卒ご贔屓にしていただけると幸いです。

 

 

東京堂製菓株式会社 谷川陽一

カネ増製菓 「ポット入り棒チョコとポット入チョコマシュマロ」

菓子・食品卸問屋をしております横山株式会社と申します。
今回は、当社で取り扱う期間限定商品をご紹介させていただきます。
大阪府河内長野市のカネ増製菓株式会社様にて製造頂いている、ポット入り棒チョコとポット入チョコマシュマロです。 “カネ増製菓 「ポット入り棒チョコとポット入チョコマシュマロ」” の続きを読む

岩崎工芸印刷 「各種パッケージのご紹介」

初めまして、岩崎工芸印刷と申します。
弊社は祖父の代から65年に渡り、印刷物の製造をしています。
印刷物と言っても、包装紙のような薄い紙から化粧箱のような厚い紙まで、さまざまな業界に対応したパッケージや各種印刷物を取り扱っております。 “岩崎工芸印刷 「各種パッケージのご紹介」” の続きを読む

全菓連青年部第13回全国大会 褒賞制度のご報告

2月18日(火)、 インテックス大阪 国際会議ホールにて、全国菓子工業組合連合会青年部の第13回全国大会が開催され、青年クラブからは糸田川理事長はじめ3名の理事が出席いたしました。
全国大会では、各ブロックの青年部の方々が一堂に会し、全国代表者による役員総会や式典が執り行われましたが、その中で、今回青年クラブがエントリーした褒賞制度の発表と表彰も行われました。 “全菓連青年部第13回全国大会 褒賞制度のご報告” の続きを読む

福助製菓 「カカオショック」

本日はバレンタインデーということで、百貨店の催事場では所狭しと数多くのお店が軒を連ね、最近では日本のみならず、海外からも多数出店しており、煌びやかなチョコレートを求めて毎年賑わいを見せております。
チョコレートといえば、安価で子どもたちに人気の駄菓子から、パティシエが手掛ける高級な商品まで、嗜好品として幅広く愛されておりますが、近年チョコレートの原料であるカカオの不作と高騰により、チョコレートが身近なお菓子ではなくなってきております。 “福助製菓 「カカオショック」” の続きを読む

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